歯を抜歯した後の3つの治療
歯を失ってしまった場合、そのまま放置してしまうと、顎の変形や顔の印象が変わるなどの影響が出てきます。顔の印象を変えないためにも、歯を失った場合にはブリッジ、入れ歯、インプラントのいずれかを選択されることをおすすめします。
歯を抜いた後の治療はいくつかあり、どんな治療を選択するか迷うところだと思います。
基本的には3種類の中から選択しますが、それぞれに特徴が異なるので、ご自身に合った治療方法を見つけることが大切です。
ブリッジ | 入れ歯 | インプラント | |
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費用 | 保険適応あり ※白くきれいなものは自費診療 |
保険適応あり ※高品質のものは自費診療 |
自費診療 1本30〜45万円程度 |
治療期間 | 1〜2ヶ月 | 1〜2ヶ月 | 最短3〜6ヶ月 |
通院回数 | 5〜6回 | 5〜6回 | 3~6回程度 |
処置内容 | 両隣の歯を土台にする | 型取り | インプラントの埋入手術が必須 |
違和感 | 少ない | あり | ほとんどない |
噛み心地 | 比較的噛みやすい | 噛みにくいことがある | よく噛める |
ブリッジ
ブリッジは、失った歯の両隣の歯を土台として、橋をかけるように被せ物をする治療方法です。
ブリッジは固定式のため、外したり洗ったりする手間がなく、食事の制限もありません。しかし、健康な両隣の歯を削る必要があるので、歯に余計な負担がかかります。 また治療の特性上、奥歯が抜け落ちた場合は、支える歯がないためブリッジは使えません。
このような方にブリッジが
おすすめ
- 失った歯の両隣に健康な歯がある
- 失った本数が1~2本
- 保険内で治療がしたい
- 短期間で治療を終えたい
入れ歯
保険適応の範囲内であれば、安価で手軽に作成できるのが入れ歯の魅力です。
しかし、保険適応の入れ歯には、いくつかのデメリットもあります。 特に口の中の違和感を強く感じてしまうことがあります。入れ歯を支える「床」という部分があるタイプでは、味や温度を感じにくくなる欠点もあります。
部分入れ歯という選択肢では、入れ歯を入れる箇所の両端にバネのようなもの(クラスプ)を引っ掛けて装着します。 違和感もありますが、それ以上に残っている歯にかかる負担がとても大きく、将来的には総入れ歯となることもあります。また着脱式のため毎日のお手入れが必要なこともデメリットと言えるでしょう。
このような方に入れ歯がおすすめ
- 保険内で安く済ませたい
- インプラントの外科治療は受けたくない
- 短期間で治療を終わらせたい
- 取り外ししたい
- お手入れが煩わしくない
インプラント
インプラントは、人工歯根を歯茎に差し込み、顎の骨としっかりと固定させ、その上に被せ物を装着する方法です。
天然歯と同様に顎の骨で支えられているため、安定性が高く、他の歯に余計な負担を与えません。 インプラントは、非常に優れた人工歯の技術として知られています。
このような方にインプラントが
おすすめ
- しっかり噛めるようになりたい
- 見た目にも自然な歯にしたい
- 将来的にかかる歯科治療の回数を減らしたい
- 入れ歯にしたくない
- 歯に妥協したくない
歯が抜けたまま放置するのは
リスク大
上記にて抜歯後の治療方法について説明いたしました。ご自身に合った治療方法を検討する一助となれば、幸いです。
最後に、皆様にお伝えしたいのは「歯を失ったまま放置することだけは絶対にやめましょう」ということです。
歯がなくなった後、そのまま放置してしまうと、顎の骨が吸収されやすくなり、何年かたってインプラントを埋め込みたいと思った際に顎の骨が足りず、骨を新たに作らないと手術できなくなる可能性が高くなります。
その場合には別途、骨を作る処置が必要となり、余計な手間と費用がかかってしまいます。
つまり抜歯後にどの治療を受けるとしても、すぐに治療を始めることが最も大切だということです。