親知らずは抜くべき?
抜かない方がいい?
親知らずは、抜歯となることが多いですが、抜くべきかどうかは患者さまごとで異なります。
親知らずが正常に生えていて機能している場合や、将来的に移植の際などに利用できそうな場合には、抜歯は不要と言えます。 ただし、親知らずがあることで、虫歯や歯周病などお口の病気の原因となっているようなケースでは、抜歯を検討します。
顎の骨の柔らかいうちに抜歯すると、痛み・腫れも起こりにくくなります。すでに生えている場合も埋まっている場合も、二十歳前後が親知らずの抜歯にはおすすめです。
親知らずの抜歯を検討するのは、主に下記のようなケースです。
- 痛みや腫れを感じる親知らず
- 親知らずがあることで、近く虫歯・歯周病になりそうな場合
- 親知らずが磨きづらくて歯周病になっている
- 親知らずが磨きづらく、親知らずや手前の歯が虫歯になっている
- 親知らずが斜めや横向きに生えている
上記のようなケースにあてはまらない場合には、経過観察に留めます。 状態の良い親知らずは、残しておくことで他の部分へ移植できる場合があります。
当院の親知らず抜歯の特徴
基本的に、どこの歯科医院でも親知らずの抜歯は行っていますが、大阪府堺市の飯田歯科の親知らずの抜歯は、少しでも患者さまが痛みを軽減し、安心して親知らず抜歯を受けていただけるように、以下のような体制で治療に臨みます。
CTを活用した的確な診断
親知らずの歯根の状態や周りの神経・血管の位置などを、歯科用CTを用いて的確に診断します。
親知らずの根の先がどのような方向を向いているかなど把握することで、スピーディな抜歯処置が可能になります。加えて神経・血管の位置を知っておくことで、抜歯時のリスク低減に繋がります。
笑気麻酔の使用によりリラックスした状態で抜歯可能
子供はもちろん、大人でも歯科治療に対して不安やストレスを大きく感じてしまう方は大勢いらっしゃいます。
笑気麻酔は、そんな患者さまにリラックスして治療を受けていただくための方法です。
笑気ガスを鼻から吸うことで、鎮静状態が得られます。治療後30分以内に肺などから体外に排泄され、副作用も非常に少ない鎮静法です。
使用中は高濃度酸素が安定供給されますので、酸素カプセルに入っているようなリラックスした状態で、痛みをほとんど感じることなく抜歯を終えられます。
難しい症例にも対応
親知らずが完全に歯茎に埋まっていたり、横を向いていたりするような難症例に対応可能です。
他院で「抜歯は難しい」と言われた方も、一度当院へご相談ください。
親知らずの抜歯方法
上顎の親知らず
親知らずが正しい方向に生えていれば、通常の抜歯と処置は大きくかわりません。
比較的簡単に抜歯することが可能です。
下顎の親知らず
下顎の親知らずは、生え方、根の形、骨質によって、抜歯の難易度に差が出ます。
上顎と比べると、顎の骨が硬いため麻酔が効きにくいことがある、形態が違うためまっすぐに生えていても、やや抜歯は難しくなることがあります。また、抜歯をする歯の分割が必要になることがあります。ただし、麻酔の効いた状態で抜歯をするため、痛みを伴うことはありませんのでご安心ください。
真横を向いて埋まっている親知らず
埋まっている親知らずは、親知らずの中でも抜歯の難易度が高いと言われています。抜歯するためには歯茎の切開をしなければなりません。さらに、歯を分割する処置が必要になることもあります。加えて、下顎の骨の中にある「下歯槽管」という神経や血管に近接している、または接触している場合が多くあります。
適切な診断のもと、当院で対応するのが難しいと判断した場合には、近隣の専門機関をご紹介することもあります。
親知らず抜歯後の注意事項
(食事など)
- 抜歯後、数日間は痛みありますが、痛み止めを処方しますのでご安心ください。
- 指や舌で、抜歯した箇所を触らないようにご注意ください。
- 口をすすぐ時に圧をかけないようにご注意ください。ドライソケットの原因となります。
- 出血が気になった場合は、唾液と一緒に吐き出すか、清潔なガーゼを丸めて挟み、圧迫止血をしてください。
- 抜歯当日は入浴、飲酒、激しい運動など、血行が良くなることはお控えください。
- 抗生剤を服用する間は、飲酒は控えてください。
- 辛いもの、硬いもの、熱すぎるものは控えてください。
食事のタイミングや食事内容
親知らずを抜歯する際は、局所麻酔を使用します。そのため抜歯後も麻酔が切れるまで、口腔内の熱や痛みを感じる感覚がなくなります。
火傷や怪我に繋がる恐れがあるため、抜歯から食事を取るまでは約3時間程度、時間をあけるようにしてください。
また、抜歯後数日~数週間は、食事内容によっては「治療痕を傷つける」「炎症を悪化させる」などの恐れがあります。
硬い食べ物や刺激物は避け、柔らかいものを選んで食べるように心がけましょう。
抜歯後にやってはいけないこと
指や舌で抜歯した箇所を触る
指や舌で抜歯した箇所を触ってはいけません。
細菌感染を起こしてドライソケット(抜歯した部分のかさぶたが流れた状態)となり、痛みが引き起こすことがあります。
何回も強くうがいする
患部が気になって何回も強いうがいをすることはご遠慮ください。
強くうがいすることも、抜歯部分の血液が流れてドライソケットの原因となります。
刺激物・硬い食べ物を食べる
辛い物などの刺激物、硬い食べ物は避けるようにしてください。
香辛料などの刺激物は、患部の炎症を強める恐れがあります。抜歯後は一定期間、刺激物や硬い食べ物はできる限り避けましょう。
飲酒・長風呂
飲酒や長風呂をすることはご遠慮ください。
体が温まって血行が良くなることで、炎症が強まる場合があります。
抜歯した箇所を冷やし続ける
抜歯直後、冷たいタオルなどで冷やすのは問題ありませんが、抜歯後数日間たっても冷やし続けると、かえって治りが遅くなる場合があります。
喫煙
抜歯後、傷の治りが良くないため、術後1週間は禁煙しましょう。
親知らず抜歯Q&A
親知らずの抜歯前に気をつけておくべきことはありますか?
特にご準備いただくことはありませんが、早めの就寝を心がけて、体調を整えておきましょう。また、きちんと歯磨きなどのケアを行って、口腔内を清潔な状態にしておいてください。 食事もいつも通り召し上がっていただけますが、食べ過ぎにはご注意ください。なお、高血圧のお薬を服用されている方は、お薬を飲んでからご来院ください。
親知らずを抜かなくていい場合もありますか?
口腔やお体に悪影響がなく、正しく生えている場合は抜歯の必要はありません。
どれくらいの費用で親知らずの抜歯はできますか?
保険適用で(3割負担の場合)3,000~7,000円程度が目安です。 CT検査などを行った場合は費用が加算されます。
同時に何本か抜いてもらうことは可能ですか?
例えば、片側の歯列の上下顎の親知らずを1回の治療で抜歯するケースはありますが、基本的には何本も同時に抜歯することはありません。 それは、抜歯後の腫れや痛みにより、食事ができなくなるなど、患者さまへの負担が大きくなるためです。